合コンわらしべ長者 ~30歳からのオトナ合コン~

どこにでもいる普通の男が、合コン1000回で得たものとは?

「不純な動機」から生まれた「純粋な想い」



今年も一年が終わる、そのことを実感する、あなたにとっての年末の特別なイベントはなんですか?

 

私わらしべにとっては、クリスマス前後に開かれる「溝口肇(みぞぐちはじめ)さんのグローリア・チャペルコンサート」がそれ。

 2003年に始まった教会でのコンサート。

今年2019年は12月21日(土)に開催されました。


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そもそも、この「溝口肇」とは何者なのか?

一般的には、馴染みのない方が多いかもしれません(溝口さん、すいません)が、溝口肇さんはチェリストであり、作曲家であり、音楽プロデューサーです。溝口さんの名誉のために補足させていただきますと、音楽業界においては超有名な方です。

 ちなみに、チェリストとはチェロを弾く人です。

ピアノならピアニスト、ヴァイオリンならヴァイオリニストです。

 

まだ、ピンと来ませんか?

では、これならどうでしょう?

 

ミニ番組『世界の車窓から』のテーマ曲、知っていますか?

おそらく、たいていの日本在住者なら、一度は耳にしたことのある曲なのではないでしょうか?

 

溝口肇さんは、『世界の車窓から』のテーマ曲を作曲した方なのです。

 そして私は、溝口肇さんのファンです。

 

溝口さんのどんなところが好きか?

チェリストですから、当然カレの演奏です!と言いたいところですが、違うんです。じゃ、顔?いや、違います。

私は、溝口さんの作った曲がとても好きなのです。

溝口さんが他の方の作曲した曲を演奏するのではなく、溝口さんが作った曲を、溝口さん自身が演奏するのを聴くのが好きなんです。

 そのことにはっきり気づいたのは、溝口さんがカバーアルバムを出したとき。

過去の有名な曲や、溝口さんが気に入って聴いている曲などを、溝口さんのアレンジでチェロを中心として演奏されたものを聴いたときに、「私が求めているものはこれじゃない・・・」と思い知ったのです。

 なので、厳密にいうと、「チェリスト溝口肇」のファンというより、「作曲家溝口肇」のファンです。

 

溝口肇」の曲の良さについて語ろうとすると、このブログを読んでいただく方が音(ね)を上げてしまうほどの分量になってしまうのでここで詳述はしませんが、ひとことで言うとしたら、ただただ「切ない」んです。

 どんな曲調でも、ベースに「切なさ」を感じるんです。

人と出会う切なさ、相手を想う切なさ、別れの切なさ、旅の切なさ、喜びのなかにある切なさ、幸せの最中(さなか)にある切なさ・・・

 

約20年ほど前、初めて溝口さんのCDを買った時のこと、今でも覚えています。20年ほど前というと、まだまだCDが売れていた時代。近所のTSUTAYAで溝口さんの新譜が壁にかけられていたのを見つけたのがきっかけでした。

 

もうすぐ30歳になろうとしていた私わらしべは、その頃も定期的に合コンをしていました。

 当時の私は、いろんな音楽をやみくもに聴いていた記憶があります。

それは、「いい音楽に出会いたい」的な気持ちもあったのかもしれませんが、それ以上に大きかったのは、女性に「モテそうな音楽」「女性ウケしそうな音楽」を探していたのだと思います。

 合コンで、女性から「音楽とか、なに聴くの?」と訊かれて「アイドルの○○ちゃん」「Jポップの○○」ではなく、例えば「ジャズ」とか「ラウンジ系」と言ったほうが、モテると思っていたのでしょう。

 

そんなとき、たまたま視界に飛び込んできたのが溝口さんの『Far East~世界の車窓から~』というCD。もともと、ミニ番組『世界の車窓から』が好きだったこともあり、「世界の車窓から」テーマ曲のフルバージョンが入っているということに背中を押され、ジャケ買いみたいな感じで衝動買いしました。

 

早速、家で聴きました。

ミニ番組で流れている『世界の車窓から』のテーマ曲は、とても短いものです。15秒ぐらい(30秒ヴァージョンとかも)でしょうか?

 

世界の車窓から』テーマ曲、初めてのフルバージョンを聴きました。

 東へ西へ、南へ北へ。

さまざまな国や地域でさまざまな人とのふれあい。

山あり谷あり、川があり海がある。いいことも悪いことも、そのすべてが旅の醍醐味であり、旅は人生そのもの、というメッセ―ジを感じるような、豊かなメロディラインで、聴く人を飽きさせない曲だな、というのが第一印象。

 

購入当初は『世界の車窓から』のテーマ曲ばかり聴いていた気がします。

しかし、そのうち、その先(次)にある曲が少しずつ、しかし確実に、自分の心の中に入ってきました。

 2曲目の「Delight」のワクワクするような壮大さや、6曲目の「Quiet Days」の、日々の生活の中にある気高さや気品を感じる旋律、そして、9曲目「緑の街Ⅱ」。この曲は私にとって「圧倒的かつ究極の切なさ」を感じさせる曲。

 人と人の別れに打ちひしがれ、日々無為な生活を送っていたけれど、あるとき、自身の心の中にかすかな一筋の光のようなものが差し込み、そこからゆっくりゆっくり再生していく。それでも毎日毎日、涙は流れ、その涙は止まらないけれど、それでも人は、ほんの僅かずつだけれども、再生に向かっていく。その背中を見せられているようで、聴いていると時々、涙することも。

 

そこから、溝口さんのCDを買い始めました。新譜は出れば必ず、旧譜については、廃盤となり入手しにくいものもありましたが、ネットオークションなどで探したりして、約1年ほどで、オリジナルアルバムについてはコンプリート。

 毎日毎日、溝口さんの曲を聴いていました。

ファンというより、マニアかもしれませんね。

 そして聴けば聴くほど、それぞれの曲によって、自分の気持ちや心が震えたり揺さぶられる感覚が増えていき、溝口さんの曲に関しては、誰かと一緒に聴くのではなく、1人だけで聴きたいと思うようになっていきました。

 多分、溝口さんの曲を聴いてるときの私、気持ち悪いです(笑)。

恍惚の表情を浮かべたり、涙を流したり。

 

果たして、溝口さんの曲が、私に何をもたらしたのか、私にはわかりません。

しかし、確実に言えることは、溝口さんの曲によって、私の心は動き、そして安らぎや癒しを感じる瞬間があるということです。

 

モテそうな音楽趣味、という、最初の動機は単なる下心だったのに、いつしかそれは自分にとって「なくてはならないもの」になっていました。

 

不純な動機だったのに、やってみたことで、その後の人生においてかけがえのないモノに出会うことってあると思うんです。でもそれって、純不純関係なく、ちょっとやってみようかな、という「最初の一歩」があってこそ、なんです。

 既筆記事『一瞬にして、その場にいる女性すべての耳目を集めてしまう、そんな「趣味」があるんです』で、私は「モテる趣味」として「手相」を提案しましたが、あなたの考える「モテる趣味」を入口にして、私わらしべに起こった「瓢箪(ひょうたん)から駒」のようなことが、あなたにも起きるかもしれません。

 あなた自身の興味はもちろん大事ですが、もし女性に「モテたい」と思っているのであれば、「モテたい」を出発点にして、趣味を探してみてはいかがでしょう?

 もし仮に、その趣味が自分にフィットしなかったとしても、その経験によって、あなたは「以前のあなたとは違うあなた」になっています。

 

「経験はあなたの個性そのもの」です。

 

その経験を語れますし、その経験によって得た「気づき」があるはずです。

そして、さまざまな経験の蓄積によって「今のあなた」があるのです。

 

溝口肇の音楽を約20年聴き続けた私」と

溝口肇の音楽を知らずに生きた20年後の私」。

 

溝口肇の音楽を知らずに生きた20年後の私」がいないので、比較のしようがありませんが、少なくとも「溝口肇の音楽を約20年聴き続けた私」が、今年もグローリアチャペルで至福の2時間を過ごしたことは間違いありません。

 

私は特別女性にモテるわけではありませんが、女性から、人として好意をいただける機会は少なくありません。

もしそれが、溝口肇さんの音楽で満たされ、癒された心によって、合コン相手である女性に、優しさや思いやりを届けたいと思う気持ちが育まれたことによるものだとしたら、それはとても素敵なアクシデントであり、僥倖なのではないでしょうか。

 

世間はもうすぐクリスマス。

みなさんにも、人生の「素敵なアクシデント」が起こりますように。


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